卒業生の声。 彼女たちがバレエを通して培ってきたものが、自身のこれまでの人生にどう役立っているのかをお伝えします。
前回の投稿に引き続き、第1期生の池下さんに、バレエを通して培った「自分で正解を作っていく楽しさ」についての経験を語ってもらいました。
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バレエを習っていた時にとても印象に残っている出来事があります。
それは、発表会に向け「戦いの踊り」の振り付けを覚えていた時でした。始めの振り付けが終わり、一度通してみることになりました。
「私は戦士だ!」とかっこつけて登場したのですが、思いっきりポーズを間違えてジャンプしてしまいました。
小学校低学年だった私は、顔を赤くして恥ずかしくなっていたのですが、その時みずほ先生が「今のめちゃくちゃかっこよかったから、そのポーズに変えよう!」と言ってくれたのです。
初めて「自分で正解を作り上げた」場面を目にし、とても衝撃的だったことを覚えています。
それからも何度かこのような場面を目にすることがありましたし、今思うと、自分たちで正解を作り上げていくことの楽しさを知る機会を、みずほ先生が意識的に与えてくれていたのかなとも思っています。
このようにバレエを通して、正解を探していく、作り上げていく楽しさを知ることができました。
その一方、今までの学校生活を振り返ってみると、自分で正解を見つける機会が少なかったように感じます。
大学生になり、正解のない状況、自分で正解を作ることを求められることが多くなり、最初は戸惑いました。 今までの学校では、1つの正解が設定されていて、その通り行動すればよかったからです。
ただ、私はバレエを習っていて、自分で正解を作る経験があったからこそ、そのような状況を楽しむことができました。
これから社会人になりますが、正解のない状況がますます多くなると思います。
だからこそ、バレエを通して培った「正解を作っていく楽しさ」を知っているという経験を、大事にしていきたいです。